株式会社 湯浅建設
代表取締役社長
湯浅 健司
質実剛健をモットーとし、品質の高い工事施工を企業理念とする湯浅建設。松戸市の三養橋架替下部工事と、中央消防署建設工事の実績が高く評価され、今年度の松戸市優良建設工事表彰を受賞した、まさに地域に根差した総合建設会社だ。
2006年4月6日に3代目の代表取締役となったことについて、「大事な日なので家内の誕生日に就任しました」と、愛妻家ぶりを発揮する。
しかし学生の頃は、湯浅家の長男として当たり前のように家業を継ぐ意思はなく、大学も経済学部を選択。「大学でゴルフ部に入り、主務をやったことが人生最大のターニングポイント」と、2年生で任された主務を卒業までの3年間全うし、各種大会や合宿の手配、関東学生ゴルフ連盟での書類作成やスポンサー交渉など、学業やゴルフは二の次、ひたすらマネジメントに奔走した。この経験が家業継承を促し、さらにワープロ操作技術や対人交渉術が、大学卒業後に土木の修行のために入社した大日本土木でも、即戦力として大きな武器となる。
代表取締役就任から14年。社員の平均年齢はその当時よりも若い40歳で、高齢化や人材不足に悩む昨今の建設業界においては異例の若さだ。「未来への責任を果たせる建設会社であり続けるために、若い技術者の育成には特に注力したい」と、若手社員の資格取得と技能向上を強烈に後押しする。
また、「公共インフラ施設が当たり前にあることのありがたさが、社会では軽く考えられていることに懸念を感じています。蛇口から出る水、舗装された道路や歩道などはインフラ整備の恩恵であり、保守管理が行き届いているからこそなされているということを世の中の人々に周知し、理解してもらうことが大切」と語り、地元建設業協会などで、人材不足をはじめとする諸問題の解決のため、旧体質の改善や働き方改革の実践を強く訴えている。
51歳。千葉県出身。(本間俊行)