吾唯知足2024年1月11日号掲載分

吾唯知足 この元日の16時6分、石川県能登地方を震源として発生した「令和6年能登半島地震」の被害は、8日14時の時点で、石川県内で168人の死亡が確認され、重軽傷者は少なくとも565人に上り、安否不明者も未だ300人を超えている状況だ▼最大震度7、マグニチュード7.6と東日本大震災や阪神・淡路大震災にも匹敵する地震だが、能登半島北東部では2020年12月から地震活動が活発化しており、これらに連なるものとみて間違いないようだ▼北東から南西に向かっておよそ150キロの活断層のずれが起きた可能性もあるという▼これほどの長距離にわたる活断層のずれが生じたのは、日本列島の下に潜り込んだ太平洋プレートから、しみ込んだ地下水(流体)が地表との間に溜まったことが原因であるという指摘があり、そのため、おそらく今後さらに長期にわたって地震発生が続くとも予測されている▼道路の寸断で孤立し、ガス・電気・水道のライフラインを絶たれた多数の集落があり、救援活動もままならぬ中、一部では手送りによる物資搬入を試みている▼痛ましいことに避難所において震災関連死の可能性のある事例も既に発表されているが、これだけは何としても防がなければ、とても先進国とは言えまい。

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