吾唯知足2018年9月1日号掲載分

吾唯知足
2年後の東京オリンピック・パラリンピックの暑さ対策として、標準時を1~2時間早める、いわゆる「サマータイム」の導入・実施が実現するのかどうか。早ければ五輪に先行する形で来年から導入されるというが、日の出から日没までが製作・架設の一般的な稼働時間の橋梁市場関係者も政財界および同業他社の動きを注視して行くことになる▼サマータイムを導入すると、確かにマラソンのスタート予定時間午前7時を午前5時や6時に実質的に早め、比較的涼しい時間帯の競技となるし、朝夕の照明や冷房費の節約、二酸化炭素量を低減、中には「アフター5」の増加で経済効果を期待できる、という頓珍漢の見方もある。が、プレミアムフライデーを見れば見当違いもはなはだしい▼小欄記者は、近畿以西の取材が入れば、朝一番の新幹線始発に乗るから、夏時間となれば始発は午前4時か…▼ただ、睡眠時間の多重債務者とならないよう心したい。特に海峡・海上や山間部、河川で橋梁の建設、保全に取り組む技術者には今まで以上の安全対策が望まれる▼金がない。時間がない。人手がないから、保全調査まで手が回らない、という自治体が結構あるが「はい、そうですか」で良いのかどうか。サマータイム以上に気掛かりだ。

愛知製鋼