第14回東京マラソンは、残念ながら新型肺炎COVID─19の感染拡大を回避するため一般ランナーの参加が取りやめとなった▼現在は闘病中ではあるが、吾唯知足子は、第1回から参加登録し、抽選で5回、チャリティで5回を走り抜けたマラソン愛好者であるが、勿論、主催者のこの決断に異論をはさむつもりは毛頭なく、ただただ一般参加のランナーには同情するしかない▼知足子は大阪マラソンも第1回、2回と走っており、特に37キロ付近の長大橋「南港大橋」の高低差20メートルの急坂には、難儀苦渋したことが特に記憶に残っている▼取材などで大阪に通う内、「大阪の食い倒れ」とは、八百八橋と言われるほど橋が多く、杭の架け替えに多額の費用を徴収されることで、町一つが倒れかねない「杭倒れ」から転じたものと聞き、まさに予算確保の苦労に今昔の差はないと知った▼ところで前述の南港大橋近くには、この橋の完成こそが後年の、大島大橋(山口県)や本四架橋への道を開くものだったと言われる「北港大橋」がある▼台風地震など自然災害ばかりか、伝染するウイルスに傷め付けられる今だからこそ、「杭倒れ」を乗り越えて適切に、予算確保し、未来を切り開く新たな「北港大橋」を期待したい。