吾唯知足2020年7月21日号掲載分

吾唯知足橋梁市場の主としての事業は、メタル橋とPC橋に大別されてきた。1950年代当初は、特に、自治体では橋を創る時の心得(条件)は、初めから予算(金)がないときは、まずは検討を行い、同予算で地盤が強固なときはメタル橋を検討、今みたいに、橋梁形式などは二の次、三の次のだった▼しかし、橋梁市場環境の変化で変貌があるかも知れない。小紙橋梁新聞にはかつて、木材を主構造部材に使っている橋を紹介する「木橋新聞」があり、全国の木橋事業を紹介、根強いファン(読者)がいた▼いま、自治体などは、橋梁長寿命化修繕計画を作成・更新中だ。なかには、架け替えが妥当と思われる橋も少なくなく、橋梁の架け替えに際して木材の有効活用や技術伝承に、とくに、数十年程度の比較的短い寿命を考えれば、選択肢になると考える▼有識者も少なくない。自治体が発注した上部下部工の都道府県別受注ランキングをほぼ毎号定期的に掲載しているが、興味深いのはかつての顔ぶれに無名、といっては失礼だ、新顔もチラホラでなんとも新鮮だ▼なお、「木橋新聞」に掲載された秀逸記事を選択コピーして簡易装丁した「木橋新聞縮刷版」があるが、いまなお、照会、問い合わせが来るなど、根強いものがある。

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