政府が4月4日から、半年の長きにわたって発令してきた全国19都道府県に対する緊急事態宣言などが解除された。もちろん、条件なしで全面撤回されるわけでなく、新規感染者は激減しているとはいえ、手放しでは喜べない。菅義偉前首相が退任前に談話した「コロナとの闘いは新たな段階」に入ることになる。スポーツやイベントの観客数も段階的に緩和し、かつての日常を取り戻していけるかどうか▼特に、東日本大震災被災地や豪雨被の九州、北海道胆振東部地震被災地は、最優先で取り組む必要があるから、新総理など幹部は心して取り組む責と任がある▼自民党から民主党に政権が移行したのは平成20年頃だから、古い話でない。「ダムなどの公共事業は、もうやらない」という幹部の話で、記者はゲストのTV番組で「おそらく当分は、ということだと思うが」とコメントしてしまった▼台風や線状降水帯などによる豪雨、洪水が重なる日本だが、地域の安全安心を守る強靱なダムはやはり一考、となるかもしれない。新型コロナという国難は、経済活動回復との並行で今後も続くため、岸田文雄新棟梁には新たな未来への道を拓いてもらいたい。リモートでショベルカーなどを遠隔操作する荒っぽい手法でなく、緻密に。