▼感染拡大の四波の兆しがあるとはいえこれ以上の自粛が果たして適切な社会・経済政策たりうるだろうか、大いに疑問だ▼「GoToトラベル」がコロナを全国に広げたという説があるものの、一方で経済活動の停滞を打破する策として、特に地方の経済支援の立場から、その復活を望む声は未だ根強い▼要は工夫と自覚次第、三密を避け少人数の移動、マスク・手洗いなど基本を忠実に、感染が増加する地域から、抑制に成功する地域への移動は厳に慎むべし、それでこそ旅情を愉しむ余裕を維持しつつ、社会を適切に回していく「コロナ終着駅」行となるはず▼記者がかつて全国を飛び回って取材していた頃、本土から四国に向かう時、風光明媚な瀬戸に架かる、下津井瀬戸大橋とそのほか長大橋群が旅情を掻き立てると共に、未来に広がる「希望」でもあった▼先月28日に長野県上田市では、19年10月の「令和元年東日本台風」によって落橋した上田電鉄別所線の千曲川橋梁が復旧した▼「赤い鉄橋」の復旧に上田市民が沸いた、その三日前、賛否は様々だが、聖火ランナーが福島県を走り出し、全国を121日かけて回る▼コロナ禍の日本の希望となり、そして福島県の新たな復興の始まりを象徴する聖火のリレーであってほしい。