吾唯知足2021年4月11日号掲載分

吾唯知足先の小欄で、「終着駅」について書いたことがある。何も、「終着駅」という言葉の持つ旅情に、恋い焦がれたわけでない。1936年ベルリンオリンピックから始まった聖火リレーの伝統、行事までも簡単に追いやるほどしつこく手強い新型コロナウイルスの「終着駅(収束)」はないのか」と▼リバウンドか、第4波の感染拡大か、いずれであっても全国で拡大する感染者数、とりわけ東京、大阪で天井知らずの上がり方に不安と憂鬱を感じるのは記者だけであるまい▼医療先進国であったはずの日本が見る影もなく、自国のワクチン開発は見通しが立たず、ワクチン入手も先進国どころか世界水準で低迷する▼そうであるならば、まずは感染症対策の基本であるPCR検査を一斉にかけて、一網打尽にすべく、投網を打ったらどうか▼自宅で唾液によるPCR検差(自費)も可能というが、検査協力者には協力金二十万円支給と詠ってはいかがか▼折角、緊急事態宣言の前段階の、蔓延防止等重点措置の適用を宣言してみたところで、一度緩んでしまった以上緊急事態宣言の二番煎じ宜しく、人々が家に閉じこもることはあるまい▼ここは本腰を入れて、日本のかつての生活様式を改革し、叡智を創出し、デザインする時期でないのか。

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