吾唯知足2022年1月11日号掲載分

吾唯知足今年こそ「ポスト新型コロナ時代」が幕開けし、社会・経済活動が再始動するものだと思っていた小紙ファン(読者)も多いと思うが、新たな脅威である変異株オミクロンが世界各地でクラスターを発生させ、急拡大の兆しをみせている▼特にアメリカの拡大はこれまでの比ではない。すでにエッセンシャルワーカーが不足しているというので、インフラ分野、とりわけ保全関連の人材不足も懸念される。新たな問題へと発展しないか心配だ▼わが国でも沖縄や岩国など米軍基地のある地域で急拡大しており、専門家は「第6波の入り口にある」と警鐘を鳴らす。コロナ禍で東京五輪を成功させた日本だが、今一度警戒を強め、マスク装着や人流抑制、三密の回避などを徹底し、気を緩めないよう気を付けたい▼一方で、インフラ分野ではデジタル化やIT化が急速に深化し、コロナ禍での事業推進に一役買っている。かなり前のことだが、淡路縦貫道の整備促進のため小紙主催の座談会を開催した際に、出席者の一人が「高速通信を淡路島にひいてくれたら色々アイデアがある」とつぶやいたのを思い出す。携帯もPCも未普及の時代だったが、彼は今のデジタル化の到来を予見し、希望と遠大な夢を持ち合わせていたのではないだろうか。

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