本紙1月11日号の小欄で、淡路縦貫道の整備促進のため小紙主催の座談会を開催した時、出席者の一人が「高速通信を淡路島に引いてくれたら色々アイデアがある」と話したことを書いた。当時はPCも携帯もない時代だったが、今ではデジタル庁も発足し、インフラ分野でもデジタル化が進んでいる▼最近、高速通信の歴史に関して興味深い記述を目にした。資料によると1872年1月、明治政府が欧米に派遣した岩倉具視特命使節団の安否が、海底ケーブルを通じて日本にもたらされた。岩倉具視特命全権大使一行の無事を伝える電報は、まずアメリカ大陸を横断し、大西洋ケーブルで英国、さらに欧州大陸、アジアを経てほぼ一日で長崎に届いたという▼今では世界中で約400本の海底ケーブルが稼働されており、先日発生した南太平洋トンガの海底火山噴火ではこのケーブルが切断され、情報網が途絶えたため世界は情報収集に苦慮した▼もちろん海底ケーブルも重要だが、そろそろアフターコロナに備えて日本の水際対策を見直し、留学生やビジネスマン、諸外国からの入国者の規制を緩和すべきだろう▼特に勤勉と評されるベトナムからの職業訓練生には、日本に対して好印象を持ち続けてもらいたいものだ。