吾唯知足2022年2月21日号掲載分

吾唯知足 競技の種類によっては、いくつかの判定疑問や不評にさらされたが、北京冬季五輪はまずまずの成功裡に進められたといってよいのではないか、と記者は思っている▼記者は中国贔屓ではないし、忖度することは何もない。冷静に考えると、世界は長引く新型コロナウイルスに混乱、混沌としているさなか、世界中から国境と民族を超えた競技者と関係者が集合して五輪が開催できただけで、流石世界2位の実力大国、と感嘆するしかない▼中国ついでに書かせてもらうが、かつて、中国から本紙に封書が届いた。内容は、中国・鉄道省橋梁研究所のさる主任技師さんからで「橋梁新聞を定期購読したく、送付手続きをお願いしたい」とあった。おそらくこの技術者は、日本の橋梁関係会社か団体で研修または働いていた実績を持つ技術者だったのではないか。数カ月たって、「大変申し訳ないが、外貨支払の都合上、購読の継続がでなくなりました」という丁寧な手紙が届いた▼その後の中国の長大橋建設や新幹線など鉄道網のニュースを耳にするたび、主任技師の活躍が脳裏に浮かんだ。前号の小欄でもふれたが、入国の鎖国状態が続けば、「日本には行きたくない」という留学生、ビジネスマンが大量出現しないか気がかりだ。

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