7日、パレスチナ・ガザ地区からイスラエル側に越境した1千人を超えるハマスを中心とする戦闘部隊が多数の市民を殺害、同時に行われたロケット弾による砲撃を合わせれば、1300人を超えるイスラエル市民が殺された▼当然ながら、この許しがたいテロに国際社会のほとんどが非難する一方で、その後のガザ市民を巻き込むイスラエルの苛烈な反撃に対しては国連はじめ各国から懸念の声が上がり始めている▼ガザ地区は南北40キロほど、東西が10キロほど、面積は約365平方キロメートルで、日本の種子島(約444平方キロメートル)に及ばず、東京23区(約618平方キロメートル)の約6割の地域だ▼そこに約230万人が居住し、人口密度は1平方キロメートルあたり6500人余り。日本の市区町村で最も人口密度が高い東京都豊島区が2万3298人/平方キロメートルだから、一見、ガザのそれは大したことがないようにも思えるが、砂漠のため居住可能区域が限られており、実際の居住区の人口密度は豊島区の7~8倍ともいわれる▼7日のテロ以降、人口密集地域への空爆により2000人を超える一般市民が犠牲となっている(17日時点)。ガザの人口の6割が15歳以下というから、どうしても子供の犠牲が目立つ。さらなる怒りと報復の連鎖が恐ろしい。