吾唯知足2024年1月1日号掲載分

　まずは、明けましておめでとうございます。昨年、年末に向かって走り出そうかという師走になって、ＭＬＢの大谷翔平選手が、ドジャースとの大型契約を結んだニュースが飛び込んできた▼その契約金額が１０年で７億ドル。円安とはいえ約１０１５億円にも上る数字には目がくらむようだった▼プロスポーツ選手の中でも最高額とも言われ、師走になっても冬らしい寒さを感じられなかった日本を熱くするようなニュースに沸き立った▼これだけの金額を払っても十分、元が取れるということなのだろう。海の向こうで活躍する輝ける大スターには惜しみなく賛辞を贈りたい▼ところで、今年４月から、これまで猶予されていた時間外労働の上限規制の適用が、建設業においても災害時の復旧・復興事業などを除き適用されることになる▼当然、これまでも魅力ある建設業を目指し、様々に取り組んできた橋梁業界にとっては、今後も働き方改革を継続するとともに、無人化やＡＩ技術の導入を含めＤＸ推進などで、生産性を向上させるしかないだろう▼プロスポーツの世界と違って華やかなスターの一人の活躍を期待すればいいものではない。一人一人の労働者が地道にこの世界を支えるからこそ、モノづくりは回っていく。