米大統領選の開票も進むにつれ日本時間の6日夕方にはほぼ大勢は判明したようだ。やはりトランプ支持者の岩盤を打ち割ることは出来なかった▼8月上旬にバイデン大統領が撤退、カマラ・ハリス副大統領にバトンタッチした後はほぼ誤差の範囲で支持率は拮抗していたが、トランプ氏の岩盤支持層を固める活動は着々と進んでいたようだ▼一方のハリス氏は華々しく「カマラ旋風」を引き起こしたものの準備不足は否めず、また副大統領としても明確な実績を残せていない▼投票直前のトランプ集会の異様な盛り上がりはプエルトリコをごみの島などと揶揄するコメディアンが出てくるなど、通常なら致命的な舌禍を招くようなことですら、もはや柳に風と受け流して悪びれない▼それにしても投票直前まで勝敗を決すると言われる激戦州を精力的に回る両候補の姿は、日本風に言えばドブ板選挙といったところだろうが、かつて筆者が薫陶を受けた政治家の一人が、選挙の趨勢は候補者の靴底の減り具合を見よ、という持論を披露していたのを思い出した▼其の伝でいけば、まさにトランプ候補、この4年間ほぼ選挙活動を行っていたわけで、約3カ月のハリス候補の活動とは靴底の減り具合に大きく差があったとみえる。