吾唯知足2024年6月21日号掲載分

吾唯知足 18日、梅雨前線の影響で全国的に、ひどい大雨が降り、各地で今年最大の雨量を記録している▼前夜から未明にかけての大雨により、沖縄県のうるま市では土砂崩れが発生し道路を寸断した▼九州の屋久島町小瀬田の総雨量が227・5ミリ、南種子町上中では160ミリを記録している▼鹿児島市でも未明にかけて121・5ミリを記録、夜も明けきらぬ午前3時頃には、市内を流れる新川では避難勧告が出される水位の一歩手前だった▼日中になり雨がやむと、気温は29・1度まで上がり、一転して真夏日に近い暑さとなる▼今年の梅雨は、降る時は一気に大量に降り、その後、天気が回復すると、危険ともいえる暑さとなるらしい▼この大雨に、やれやれ先が思いやられると思うなか、さらに残念なニュースに暗澹たる気分になる▼石川県の発表によればこの日開かれた審査会で、震災関連死として新たに22人が認定されたという。これにより能登半島地震での死者は282人、2016年の熊本地震の276人を上回ることになった▼長引く避難生活はどんな人にとってつらいものだが、とりわけ高齢者には厳しいだろう。大雨、暑さに限らず、さまざまな危険因子は至る所に潜んでいる。新たな犠牲を防ぐ取り組みを切に望む。

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