吾唯知足2025年3月21日号掲載分

吾唯知足 先月27日、日本鋼構造物循環式ブラスト協会(山田博文代表理事)が設立した「ベトナム技能者育成学校」の活動が、土木学会インフラメンテナンス総合委員会(佐々木葉委員長)より「インフラメンテナンス・プロジェクト賞」を受賞した。草の根の取り組みが日本の土木技術を支える学術団体から評価を受けたことは非常に意義深い▼深刻な人手不足を解消するため、政府は2019年に外国人労働者の技能実習制度の「特定技能ビザ制度」を創設し、権利強化と滞在期間延長を実施した。が、「技能移転を通じて経済発展に寄与する人材の育成」との目的が十分果たされず、雑務を強いられて技術を習得できずに帰国するケースが後を絶たなかった▼そこで同協会は一昨年、ハノイに開校。来日前に日本語や橋梁の基礎知識、実際の現場と同様の環境でブラストや塗装の技術をしっかり学ぶことで働き手に自信とやる気を与え、企業も安心して迎えられるようになった▼この流れは「持続可能な建設業界の実現」に加え、将来的には「世界平和」にも大きく貢献する。国際協調一択。武力に頼らないと決意したわが国外交の基本は、まずは来日した人に日本に好感を持ってもらい、その上で共に歩む道を創造していくことにある。

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