NEXCO中日本東京支社が新東名新秦野IC~新御殿場IC間(延長約25キロ)で整備中の中津川橋(神奈川県足柄上郡松田町寄~松田庶子)では、上部工の架設が進捗している。 中津川橋はトンネルに挟まれた急峻な渓谷に位置し、広範囲に分布する断層破砕帯を避けて橋脚位置を配置せざるを得ない厳しい地形的制約から支間割がアンバランスな構造となっている。 橋長は上り線が277・5メートル(支間長:36・7+132・5+105・7メートル)、下り線が317・5メートル(81・7+172+61・2メートル)のPC3径間連続エクストラドーズドバタフライウェブ箱桁橋で、エクストラドーズド橋とバタフライウェブの組み合わせは国内では新名神宝塚北SA~神戸JCT間にある新名神武庫川橋に続き2橋目。 支間バランスの悪さへの対応として、下り線は中央径間のみに軽量なバタフライウェブを採用して、側径間の一部を隣接するトンネル内に約20メートル延伸することで、モーメントバランスを改善している。 また、桁高の高い柱頭部付近のバタフライウェブは、寸法の制約により製作工場から現場への運搬ができないため、分割して製作して現地で接合して架設するという前例のない構造を採用して対応を図っている。 基本設計は八千代エンジニヤリング、詳細設計および施工は三井住友建設。