アイテックコンサルタント株式会社
技術営業本部 第1技術部地下構造グループ 副部長
佐藤 一茂
オリエンタル白石の森隆志様よりバトンを頂きました、佐藤と申します。今お読み頂いている方、その殆どが初めてお目にかかる方ばかりだと思います。 少しお時間を頂戴し、稚拙な文面にお付き合い頂く失礼をお許し下さい。 まず、森様との関係ですが、私の所属する設計部に彼が配属されたのがきっかけでした。 当時住んでいた独身寮が同じだったこともあり、仕事はソコソコに、でも遊びは目一杯という間柄でした。時を経て、今回お声がけ頂けたことは何かの縁と感じております。頼ってくれて、ありがとう。 私は、秋田工業高校土木課を卒業し、1995年に株式会社白石へ入社、研修を経て設計部に配属となりました。 高卒で田舎から出てきた私に課せられた最初の作業は、先輩が手書きで書いた数字の上にトレーシングペーパーを敷き、一日中数字の練習をするという今では考えられないもの。 当時は、図面作図も手書きからCADへの変換期でしたが、まだ手書きの図面が多く、前述の練習や文字を丁寧に書くこと、線の引き方、青焼きの取り方までよく先輩に怒られながら作業したことを覚えています。 入社した白石は、ニューマチックケーソンを得意としていましたので、ケーソンのほか、地中連続壁、ボックスカルバート、擁壁など、地中構造物の設計や土の斜面安定、圧密沈下などの地盤解析を主に従事して参りました。 特に白石時代で橋梁に関し最も印象的だったのは、他建設会社と作業分担をしながら橋梁設計を実施する案件でした。 この縁をきっかけに、東京・晴海や東雲地区にかかる複数の橋梁設計に参画することができ、また当時の関係者は今でもお付き合いさせて頂いております。 白石がオリエンタル建設との合併を機に2007年設計部はアイテックコンサルタントに吸収合併され、ほどなくして、新潟の橋梁設計業務を実施しました。 その後、当時の管理技術者様から竣工した橋を見に行く機会を得た時のことです。タイミング良く町内会の自治会長さんとお会いすることができ、「この橋は、地域住民がまさに待ち望んでいた橋です。設計してくれてありがとう」と固く握手を交わして頂きました。 我々の業務は公共事業が主体ですが①利用者数は膨大である②アイテックコンサルタントは元請けコンサル様の協力会社である関係上、殆ど公的な交わりがない、という理由から、強く利用者を感じたことがありませんでした。橋長10メートル程度の小さな橋、でもそんな小さな橋でも、これだけ熱望され感謝されることがあるんだ。この経験は、もちろん嬉しかったことと同時に普段の業務を通じ、社会への貢献度を強く意識するきっかけとなりました。 私もまた、いろいろな方々と業務を通じ知り合いとなり、叱咤されながらも勉強させて頂いたことで、今日までキャリアを積み重ねることが出来ました。 これまで関わり合いを持って頂いた方に感謝する気持ちとともに、唯一の取り柄である「前向きに、そして真摯に取り組む」という姿勢をもって、1つでも多くの信頼を得られるよう邁進していきたいと考えております。 次回ですが、とある歩道橋の設計を通じ知り合うことが出来た、日本エンジニアリングの後藤尚樹様へバトンをお渡ししたいと思います。 この方もまた前向きで気持ちよく業務を行えるだけでなく、同い年と言うこともあり、ざっくばらんにやりとりが出来る方、などと勝手に思っています。また楽しくお酒を一生懸命飲みたいなぁ、そんな時期が待ち遠しいです。