愛媛県南予地方局が建設を進めている樺崎大橋は10月に2200トン吊りのFC船を使用して上部工の大ブロック架設を行った。来年度から、残る橋面工および取付道路工に本格着手し、来年度末の供用に向けて工事を推進する予定だ。 同橋は、臨港道路新樺崎1号線として樺崎臨港地区と大浦臨港地区を繋ぐ橋長216メートルの鋼2径間連続鋼床版箱桁橋。下部工形式はA1橋台が逆T式橋台(鋼管杭基礎)、P1橋脚が壁式橋脚(鋼管井筒基礎)、A2橋台が逆T式橋台(直接基礎)。鋼重は約1600トン。建設費は約44億円。 設計はエイト日本技術開発。下部工の施工は一若建設。上部工の施工は川田工業。 海上部の施工のためFC船により径間毎に一括架設の計画で、上部工はブロック毎に台船輸送し、架橋地付近の作業ヤードにて地組立を行った。また作業海域の水深が浅く、干満の影響から架設時間の制約を受け、FC船の開放を短時間で実施するために、FC船で吊り上げた大ブロックを既設ブロックにセッティングビームを介して荷を預ける架設工法を採用した。 海上の鋼橋防食について、厳しい塩害環境からの劣化因子の侵入抑制と防食機能の向上を図ると共に、足場機能としての点検施設の確保を目的としてLCCに優れるチタン製の常設足場カバーを設置することにより維持管理性の向上を図った。