橋守静岡

金田 学中村建設株式会社
土木本部 副本部長
金田 学

私は、浜松市の中村建設に所属しながら、NPO橋守支援センター静岡の事務局長を兼務し、橋梁をはじめとする社会インフラの長寿命化にチカラを注いでいます。 先ず、ジオ・サーチの森田英明役員からのバトンタッチですので、いただいた御縁を最大限活用できるように筆を進めていきたいと思います。 NPO橋守支援センター静岡は、前身である橋守支援センター浜松支部(当時本部千葉)として静岡県浜松市に平成22年に産声を上げました。 笹子トンネルの事故を受け、平成26年の国土強靱化基本法により、社会インフラの長寿命化に対する関心が高まり、浜松市周辺地域自治体からも技術支援の要望の声が上がり、平成29年にNPO橋守支援センター静岡として法人化し活動範囲を広げ、現在では地域に根差した活動を活発的に行っています。 NPO橋守支援センター静岡の橋守精神(理念)は「予防保全による長寿命化」で、この活動を通して専門家の育成と地域の活性化を図るというものです。 ただし、当団体はすべて受け身のスタイルを貫いていますので、こちらから営業活動のようなものはいたしません。また、守秘義務を踏まえホームページすら作っていません。 噂の中で現在約80社程度の会員が集まり、幅広く活動しております。 活動内容は、「橋梁の駆け込み寺」的な要素を主体に道路管理者、建設コンサルタント、地域建設業への支援・相談窓口や災害・緊急時の対応・人材育成等多岐に渡ります。 参加メンバーは、今の時代を写すように多様性に富んでおり、建設業からメーカー、商社、調査関係、学術者、政治家等、様々な要望に応えられるようプラットフォームを構築しております。 しかし最近、多種多様な相談を受ける中で、すぐに応えられない事案も散見されるようになりました。 そこで、先程紹介した80社の知恵、知識、人脈がありますので、今までにない技術に関しては新技術を開発するようになりました。 一部紹介いたしますと、地震時に想定される石垣擁壁の崩壊対策工法(能登半島地震で採用予定)や、掘らずに容易に更新可能な立入防止柵(全建優秀賞)、交通誘導員不足によるAIガードマンロボット等です。現在も様々な要望や課題に対して、会員内で技術を募って技術開発を行っているところです。 また、様々な大学機関とも連携を図り、技術研鑽、若手技術者の育成、研究、GX等にも注力しています。 最後にNPO橋守支援センター静岡は、6期目を迎え地域に根付いた団体となりました。 以上記載した内容は活動の一部に過ぎず、通常の電話相談やメールでの相談は数え切れない状況となっています。 これらの結果は各方面からの相談内容に対し真摯に対応し、当団体の技術力が地域に貢献し認められている証しだと感謝しております。今後も地域に根付き受け身のスタイルで、関係者に喜ばれる運営をしていきたいと思います。 次は、橋守活動をサポートしていただいており、日本コンクリート診断士会事務局長でもあるエバーストラクションの技術部部長齋田浩之さまにお願いいたします。

愛知製鋼