現場に最適な工法を

桃木 俊祐

アオイ化学工業株式会社
中四国支店 課長
桃木 俊祐さん

2002年に入社以来、中四国支店(旧広島支店))に勤務、今年4月から現職。 販売店営業や設計コンサルタントへの設計折込営業が主業務。 「当社の強みは、創業以来、研究と開発を怠らず、豊富な製品ラインナップを揃えてきたこと。常に、現場に最適な工法を提案できます」 とりわけ難易度の高い工事ほど、その強みは生きる。 かつて担当した広島高速2号線の新設区間の橋面防水工事。「2万平方メートルを超える大規模工事でした。通常なら防水シートを手貼りで施工しますが、工期や効率を考えて機械貼り施工を提案し採用されています」 高速道路のため、現場はカーブの勾配が厳しく貼り付け作業に支障となり、またコンクリート床版と鋼床版が混在し、床版状況が異なっている上、施工個所も、複数が離れて点在するなど、難しい条件が重なっていた。とにかく現場で思いつく限りの工夫を凝らしたそうだ。「元請けである前田道路の監督さんとは毎日の朝礼後に施工機械の搬入の手順や、車両の進入路など様々に徹底的に話し合いました」。綿密に計画し、臨機応変に対応、そして安全第一の施工を心掛けたそうだ。 大学卒業時、自動車好きが高じ、自動車関連メーカーでの勤務を希望していたものの、望みかなわず、しかし「自動車を支えるのは道路だ」と思い直す。担当教授からもアドバイスを受け、土木資材で道路・橋梁を支える同社に就職を決めた。 「補修メンテナンスの手法によって、その橋の未来を変えることができます」。例えば、橋梁構造物用水切り材『ウォーターカッター』は、軽量で施工が容易、経済性を重視する橋梁延命化工事に最適だと胸を張る。 「それぞれの橋梁に応じた、延命化があり、それを的確に判断する。この仕事の醍醐味ですね。大学卒業時の選択は間違ってなかったと思っています」 42歳。広島市出身。 (川村淳一)

愛知製鋼