地域とともに

中村 茂樹

中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋株式会社
名古屋支店 道路技術部
中村茂樹さん

1984年に入社。35年超の職歴のうち、最も長く携わったのが詳細点検業務。合わせて18年に及ぶ。 これまでの業務で、思い出深かったものもやはり点検。ロープアクセス技術を用いた初めての橋梁点検が心に深く残る。 エンジ名古屋のロープアクセスとは橋梁点検士、診断士の資格を得た技術者がロープアクセスの技術を習得し、実際に点検・診断するもの。 「その技術を用いた初めての業務が、地域社会との連携を目指して実施した、地方公共団体が管理する公園内のつり橋点検でした。ペットボトルロケットを使用したロープの支点確保など思いで深い案件です。現在では多方面で活用される技術であり、NEXCOだけでなく、市町村の橋梁点検においても、エンジ名古屋の社員が直営で実施しています」 今注力している業務は、「高解像度カメラ、赤外線カメラ、電磁波探査、UAVなどの支援技術を活用した、高精度で安全な道路構造物の維持管理」。 長年にわたる点検業務の経験に加え、所長として着任した彦根道路事務所などでの実感もあり、ますます注力しているのが「高速道路会社と地域社会との連携」。地域のインフラの安全・安心にために、橋梁の点検調査をはじめ、跨道橋の補修・補強や撤去検討などにも、支援や協力をしながら携わっている。今後も「地域社会とのさらなる連携」に努めていきたい考えだ。 こうした分厚い現場での経験の蓄積から、次代の橋梁には「維持管理に配慮した橋梁。例えば、点検困難個所のない橋梁」などを期待する。 休日は「もともと無趣味で出不精なこともあり、自宅でのんびり過ごすことが多いです。今の楽しみは、美味しいものを求めて妻と二人で出かけることで、仕事への活力となっています」 名城大学理工学部土木工学科卒。愛知県豊橋市出身。58歳。 (根津寿子)

愛知製鋼