熊本復興事務所 新阿蘇大橋が開通 大規模地震に備えた構造形式。熊本地震で被災・落橋した国道325号阿蘇大橋の新橋が開通した。 新阿蘇大橋は、アプローチ部が橋長115メートルの鋼3径間連続鈑桁橋と橋長65メートルの鋼単純箱桁橋、渡河部が橋長345メートルのPC3径間連続ラーメン箱桁橋の複合橋で最大支間長は165メートル(PR2~PR3間)。橋脚高は最大97メートル(PR2)に及ぶ。 将来大規模地震が発生した場合の影響をできるだけ小さくするため、アプローチ部の推定活断層を跨ぐ区間は単純桁を採用し、下部構造や隣接する上部構造に不測の力を伝達させないよう配慮した。また、渡河部は端支点部が移動や沈下をしても自立可能な構造とした。設計は長大、施工はアプローチ部の下部工を岩永・諫山地域維持型JV、上部工を日本鉄塔工業、渡河部の上下部工を大成・IHIインフラ・八方地域維持型JⅤが担当した。 国土交通省九州地方整備局熊本復興事務所が代行事業として災害復旧を推進してきたもので、2016年4月の被災から4年11カ月ぶりに復旧した。この開通により熊本地震で寸断していた国道及び県道が全て開通することになり、被災地の復興とともに、南阿蘇地域へのアクセスルートが回復したことで観光の活性化が期待される。