吾唯知足2022年5月1日号掲載分

吾唯知足 新型コロナウイルスの感染流行が始まってから3度目の大型連休だが、過去2回よりはそれなりに賑わっているようだ▼かつての大型連休と言えば高速道路は渋滞の車列が延々連なり、鉄道は満員・満席が当たり前、観光産業にとっては景気の良い話だったわけだが、交通行政に携わる人々にとっては悩みの種だった▼橋上ヘリポート構想は河川上の橋梁に、ヘリポートを建設して、都市内の渋滞を解消しようという案、ビル上に建設するよりも騒音の心配がなく、安全かつ空港や鉄道などとのネットワークも構築しやすいものとして研究されていた▼さらに現在は、実用化が待ち遠しい「空飛ぶクルマ」といった『新技術』も視野に入れ、山間部のアーチ橋を離発着場に活用する研究も進められており、実現すれば、中山間地域の緊急医療、あるいは災害時の救援・復旧に大いに貢献するはずだ▼かなり以前の話だが記者も関連取材で、東京の湾岸ヘリポートから、東北道の真上付近のルートを体験試乗させて頂いたことがあり、その経験からも空と陸の結節機能の有意性は十分感じている▼技術の発展や進歩は必要から生まれるのが当然、『空飛ぶクルマ』とて、近い将来、十分実現可能なはず、未来を切り開く夢のあるインフラ構想を願う。

愛知製鋼