吾唯知足2022年6月21日号掲載分

吾唯知足 ひと昔前の感があるが、「観光の魅力度ランキング」(世界経済フォーラム、スイス・コロニー)で第一位にランクされるほどに、日本の観光地はどこもかしこもインバウンド(外国人観光客)でにぎわい、受け入れ人数が年間二千万人超になろうとしていた。ところが、新型コロナウイルス禍後には、水際対策にかかってしまってどこかしこも一転して、閑古鳥に▼そして6月10日。政府は2年2カ月ぶりにインバウンドの受け入れ手続きを再開した。安堵、期待、準備している向きも多いはずだ。これを機に円安を追い風に「観光立国」復活の契機になるかどうか。勿論、「橋梁立国」の復活で、観光地復活も願いたい。中でもインフラツーリズムに寄せる期待が大きいのが本四高速だろう▼世界第2位の長大吊橋・明石海峡大橋、渦潮の大鳴門橋、電車でも利用できる瀬戸大橋、海に浮かぶ島々を自転車で巡るしまなみ海道。自然と人工構造物の融合。観光資源として申し分ない。自治体とタッグを組み地元の活性化が図れるツアーなど▼コロナウイルスを管理しながら、架橋の美しさと誇れる高い技術力で。再び世界各国から人々を招き、魅了してもらいたい。その魅力を知る弊紙読者‖橋梁ファンなら誰でもそう願うだろう。

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