吾唯知足2022年7月11日号掲載分

吾唯知足 気象庁は先月27日、関東甲信地方に梅雨明けを発表、記録が残る1951年以来、最も早く、そして最短の梅雨明けだという▼その前後から35度を超える猛暑が各地を襲い、中には40度を超す気温を記録する場所も複数あった▼ロシアによるウクライナ侵攻以降、天井を突き抜けたような物価高で世界各国が痛めつけられる中、気温までが突き抜けた上がり方でうんざりさせられる▼ただ下がるものもあり、7月に入る頃に水不足が囁かれ出し、四国四県の主要な水源である高知県の早明浦(さめうら)ダムでは貯水量が、6月29日時点で3割近くまで下がり、ダム湖底に沈んだ旧大川村役場の屋根が見えたと報道された▼吉野川本流の上流にある、この四国の貴重な『水がめ』は一方で水不足の象徴のようにも扱われ、湖底に沈む旧役場の屋根が見え出す頃は必ずニュースに取り上げられてきた▼5日早朝、長崎県佐世保市付近に上陸した台風4号は九州横断中に温帯低気圧に変わった後、各地に大雨を降らせた▼これを慶賀とすべきか、わからないものの、とりあえず水不足は一息ついたようだ▼いずれにせよ、8月にはさらなる猛暑がやってくるはず、水不足に電力不足、そこに物価高騰も重なり今年の暑い夏はまだこれからだ。

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