知識や時間は財産といわれるが…▼韓国梨泰院(イテウォン)での大事故の後だけに心配された「ぎふ信長まつり」の武者行列は、岐阜市民の人口40万人を上回る46万人もの来場者を集めながらも実に整然と行われた▼かつてこの地に老舗のPCメーカーがあったこともあり、記者は武者行列が行われた金華通りにも幾度となく足を運んでいたのでことのほか注視していたが、信長役に扮した木村拓哉さんの凛々しい姿とともに、大きな混乱もなく行列を見守る群衆の様子に感銘を受けた▼韓国での大事故を受けての開催ということで慎重になっていたのだろう。年末近くになって「知識や時間が全世界共有の財産」であることを痛感した▼環境問題においても知識と時間が全世界の財産であることを再認識する必要があるだろう。そうすれば日本もこの分野で重要な役割を担えるのではないか▼今年はロシアのウクライナ侵攻や中国の覇権主義的な動きが目立つ年となったが、プーチン大統領と習近平主席にはこうした「知識財産」という認識がないのだろうか、或いは枯渇してしまっているのか、世界の中でも稀有な棟梁(国家指導者)と見られても仕方のない年になった。二人には一刻も早く財産を取り戻してもらいたいものだ。