今月15~17日の3連休に、秋田県を中心に東北で記録的な大雨が降り続いた▼17日時点の秋田県の発表では県内の12河川が氾濫し、県内各所で緊急避難警報が発せられ、81カ所の避難所には563世帯・計1707人が避難したという▼秋田市の中心部を流れる旭川は氾濫には至らないまでも、繁華街付近の歩道部が崩落、また市内のアンダーパス、明田地下道は冠水し二日あまり水没した状態が続いた▼過去データ比で、この時期の1カ月分の雨量をたった半日で超えてしまった地域もあり、地盤がゆるみ、のり面崩落も複数個所あった▼16日午前中には河川氾濫はすべて収束したが、1000棟を超える家屋が浸水以上の被害を受け、人的被害も発生している▼今年の2月中旬、秋田県の道路メンテナンス会議の報告では、県内橋梁の点検結果で「緊急」もしくは「早期措置段階」にあると診断された1347カ所のうち、約42%に当たる561カ所が修繕未着手、とりわけ市町村は5割以上が未着手というから、「災害に強い道路」を目指す以前の状況だ▼予算不足に加え、人手不足に頭の痛い自治体は多く、全国が同様の傾向にあることは想像に難くない。とはいえ、災害はけっして待ってはくれないことも肝に銘ずべきだ。