NEⅩCO中日本東京支社の横浜保全・サービスセンターでは、東名リニューアル工事の一環として、東名多摩川橋で床版取替え工事に取り組んでいる。 この工事はNEXCO中日本管内において、首都圏初となる高速道路6車線区間(東京IC~東名川崎IC)の更新工事であり、今後本格化していく東名6車線区間リニューアルのパイロット工事として注目を集めている。 東名多摩川橋は橋長495メートル、幅員31・3メートルの3連の鋼3径間連続合成鈑桁橋で、床版取替え面積は1万5490平方メートル、取り替える床版は約1000枚に及ぶ。 現場は首都高3号渋谷線や環状8号線に接続する交通の要衝にあり、一日あたり10万台の一般車両が往来する重交通路線であることから、断面を5分割して段階的に床版を取り替えていく「多分割施工方式」が採用されている。 施工は大林組・大林道路JⅤ。大林組が開発した自走式門型床版架設機「ハイウェイストライダー」を使い、規制期間と規制車線数を最小限に留めることで、極力6車線の交通を確保しながら工事を進めている。 工事は11月中旬の完了に向け、最終の床版取替え工事が進捗中で、7月末までにすべての床版の更新が完了する。 東京支社は先月18日、報道機関に現場を公開し、工事を統括する同センターの花房秀樹更新工事担当専任課長から概要説明を行った。大林組・大林道路JⅤから兼丸隆裕工事事務所長も同席した。 花房担当課長は、可能な限り6車線を維持しながら進めている今回の工事について「生産性の向上をいかに図っていくかが課題だった」と述べ、施工シミュレーターやプレキャスト製品の積極的活用、人力で簡単に移動・設置可能な鋼製防護柵「バルカンバリア」の使用など、現場での取り組みも紹介した。