石破茂総理は「103万円の壁」見直しに丁寧に協議を進めたいと語り、11月20日、自公と国民民主党は壁引き上げなどの経済対策を合意した▼衆院選で自民・公明両党合わせた議席が過半数を割ったことを考えれば、民意を重視して答えていくしかないだろう▼国民民主党は今回の選挙で7議席から28議席に躍進した。有権者が既存の政党政治に飽き足らず、政策本位で判断する新しい政治を求めていることの表れと言える▼カギを握る国民民主党は政策ごとに賛成・反対を判断するという。新しい政治の形に対応するしかない▼石破総理は丁寧な姿勢を保ちつつも、時には難しい決断を迫られる場面もあるだろう。そのような時、国民に丁寧に説明し、理解を求める姿勢が重要になる。活路を開くべく石破総理も心しているはずだ。処理を怠ると厳しい現実しか残らなくなる▼選挙運動が物議を醸す兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦知事が県民の支持を得ていること、そして、その政治姿勢と意欲は参考になろう。丁寧な政治姿勢が民意を得るという具体的な成果に繋がる可能性を示唆しているのだから▼石破総理には、常に国民の声に耳を傾け、丁寧な説明責任を果たす姿勢、国民のための政治を進めてほしいと願うばかりだ。