3月11日で東日本大震災から丸7年の月日が経った。日本は今、地震の活動期に入っているといわれる▼今後、30年以内に起きると想定される大地震も南海トラフ地震(M8~9クラス)、首都直下型地震(M7程度)などが文科省地震調査研究推進本部から発表されている▼巨大地震の教訓と記憶を風化させずに防災と国土の強靱化を啓蒙推進しなければならない▼東日本大震災の復興道路・復興支援道路は、計画延長551キロの内完成278キロという整備状況だ。復興の進展には、市町村の枠を超えた取り組みと社会インフラのさらなる充実、加速が必要だ▼未曽有の爪痕を残した東日本大震災後の取材のため宮城石巻から南三陸、岩手陸前高田、大槌町、山田町、釜石から青森八戸まで記者は仙台南道路と仙台東道路など経由で国道45号線沿いの沿岸を5往復以上取材したが、がれきに覆いつくされた地域の光景は瞼に焼き付いたままだが、記憶が薄れていることは否めない▼一方、簡易放射線測定器をぶら下げて回った東京電力福島第一原発に隣接した浪江町、飯舘村、福島市などの印象はそのままだ。将来のグランドデザインをどうするか。被災地域の再生と復興の真価はここからだ、と思わないわけにはいかない追悼の日となった。