時価総額第一位のトヨタと二位のソフトバンクの国内2巨大会社の豊田章男社長と孫正義社長兼会長の提携、握手を見て記者は「自動運転車」よりも30数年前の渋滞光景がまざまざと浮かび上がった▼当時、その渋滞は小欄でも「これはひど過ぎる」と折に触れて紹介したが今も続いているのか、と。その頃、ゴルフに誘われ月2回ほど日本橋から首都高に上がり、首都高経由で常磐道を目指していた。朝7時前とはいえ、反対車線の日本橋方面に向かう車線はトラックなどのノロノロ走行が日常茶飯事だった▼運転席に目をやると、走行、追越車線のどの車も新聞や本を読む人、中には弁当を広げている人もいる異様な光景が三郷JCTまで延々と続いていた▼いずれICTとAIによって高速道や一般道の渋滞解消につながるかもしれないが、両社の事業は単なるライドシェアなど「移動サービス」に止まることはあるまい。ただ自動運転車にしても今のわが国では、公道は走れない。橋梁やトンネルの点検も目視に加えて赤外線調査なども認可の動きもあり、進化に壁なく、2社の提携により将来、橋梁社会にもいずれ一石を投じる進化分野、事業が出てくるやも。ビッグデータを使った橋梁・隧道・道路とはどんなものか知らむ、と。